夏到来、熱中症とコロナ感染への対策のポイントは?
6月に入り、暑い日が続くようになってきました。これまでの新型コロナウイルス感染症対策とあわせて、熱中症の予防対策が必要になってきます。今年の夏は、熱中症リスクが高くなる要素が多いため、十分な対策と体調チェックを心がけましょう。
今夏に熱中症リスクが高まる背景
- 気象庁によると、今年の夏は平年より気温が高く、特に8月が猛暑になる見込み
- 外出自粛の影響で、基礎体力の低下や体が暑さに慣れていない状況が生まれやすい
- マスクをしていると呼吸による熱の発散・放熱が低下するため、体温が下がりにくい
コロナ対策と熱中症予防のポイント
高まる熱中症リスクと徐々にスポーツ活動が再開される状況を鑑みて、公益財団法人 日本スポーツ協会(JSPO)は、これから必要になる「新型コロナウイルス感染症対策と熱中症予防のポイント」を公開しました。
これからのコロナ対策のポイント
新型コロナウイルスの主な感染経路が接触感染と飛沫感染と考えられていることから、JSPOはスポーツ活動時のコロナ感染対策のポイントとして、三密回避に加えて以下を3点を挙げています。
- 周囲の人と距離を空ける
- こまめに手洗いあるいはアルコール消毒を行う
- スポーツ活動に支障のない範囲でマスクを着用する
- マスクを着用する場合は、これまでよりも運動強度を落とす
- マスクを着用しない場合は、周囲の人との距離を十分に空ける
コロナ禍での熱中症予防のポイント
- 体力低下と暑熱順化に配慮する
- 日頃の体調管理と体調チェックを徹底する
- マスクを着用しない場合は周囲の人との距離を十分に空ける
第一に心がけたいことは、熱中症の要因である「体力低下」や「体が暑さ慣れしていない」が、外出自粛の影響で自身に起きていると意識すること。くれぐれも無理をせず、運動強度の調節や休憩、適切な水分補給を心がけましょう。
体調が悪いと体温調節機能が低下し、熱中症につながります。日頃から十分な睡眠や食事、規則的な生活リズムに配慮し、スポーツ活動の前に体調チェックをしましょう。これらは熱中症予防だけでなくコロナ対策にもつながると、JSPOは言います。
またJSPOは、マスク着用時のスポーツは通常時より運動強度を落とすよう呼びかけています。マスクをしていると呼吸による熱の発散が低下するため、体温が下がりにくくなり、熱中症リスクが高まるからです。マスク着用は飛沫拡散の予防が目的。ときには、ソーシャルディスタンスを確保したうえで、マスクを外して深呼吸することも重要です。
熱中症対策はコロナ対策に通じる
JSPOはコロナ禍における熱中症予防対策について、次のように呼びかけています。
熱中症予防対策としては、基本的にはこれまでと同じです。スポーツによる熱中症事故は、適切に予防さえすれば防げるものです。(中略)従来のコンディショニングや熱中症予防対策を徹底することで、その多くが新型コロナウイルス感染症対策にもつながることをご理解ください。
なお、JSPOが発行している『スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック』には、熱中症予防の原則が「スポーツ活動中の熱中症予防5カ条」としてまとめられているので、一読することをおすすめします。この他、一般財団法人 日本気象協会では、熱中症の予防や対策の見直しに役立つ「みんなで予防!熱中症対策シート」を公開しています。
[PDF]スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック(スポーツ活動中の熱中症予防5カ条はP.10~)
夏の本番に向けて、いきなり炎天下に出るのではなく、少し汗ばむ程度の環境でのウォーキングからはじめるなど、徐々に体を暑さに慣れさせていきましょう。くれぐれも無理せず、体調管理を入念に。
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